ゆあのゲームブログ

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【レビュー】『South of Midnight(サウス オブ ミッドナイト)』人の痛みから生まれる怪物を退治し人の痛みを癒す神秘的な物語【評価・感想】

こんにちは! ゆあです。(@yua_gameblog)

 

今回は、人の痛みから生まれる怪物を退治し人の痛みを癒す神秘的な物語『South of Midnight(サウス オブ ミッドナイト)』のレビューをさせていただきます。

 

本作はXBOXとsteamのみでプレイすることができるアクションアドベンチャーで、神秘的かつ幻想的な世界観の中、母を探す主人公ヘーゼルを操作し、いつしか相棒となった大ナマズと一緒に大冒険するゲーム。

 

ストップモーションアニメーションのようなムービーと世界観が相まって、ゲームというよりも一つのアニメ作品を観ているかのような没入感ある体験ができます。

 

そんなSouth of Midnight(サウス オブ ミッドナイト)を最後までプレイしたプレイ後の感想とともに『良かったところ』『気になったところ』をご紹介させていただきます。

 

幻想的な世界観が好きの方、絵本のようなストーリーが好きな方、アクションアドベンチャーゲームが好きな方におすすめのゲームです!ぜひ参考にして下さい。

ネタバレ内容が含まれますのでご注意してください。

 

このゲームを簡単に説明すると

10点満点中【8点】

 

  • 主人公ヘーゼルが紡ぎ手として人の悲しみを解放し救っていく物語

  • 幻想的な世界観の王道アクションアドベンチャー

  • 悲しいストーリーではあるがハッピーエンドで終わる後味がいいストーリー

 

作品紹介

作品紹介
製品名 South of Midnight(サウス オブ ミッドナイト)
ハード Xbox、steam
ジャンル アクションアドベンチャー
発売元 Xbox Game Studios
開発元 Compulsion Games
発売日 2025年4月3日
総プレイ時間 10時間

 

プレイ後の感想

物語を進めていく中で、悲しいストーリーの中にもしっかりと救いがあり、ハッピーエンドに向かっていく楽しさと、王道のアクションアドベンチャーが相まって安定した面白さがありました

 

まず、本作の世界観ですが、ある日のこと。
主人公ヘーゼルは嵐から避難する為に準備をしていると、母が取り残された家が濁流に飲み込まれ、救助しようとするも家ごと母を見失う。

 

そんな時、祖母に助けを求めるものの何故か部屋に閉じ込められる。
脱出しようとしているところ、謎の声に導かれ不思議なフックを手にする。

 

ヘーゼルは謎の糸とスティグマと呼ばれる怪物が見えるようになり、さらに神秘的な力を手にする。

なんでもスティグマは人の痛みがあるところを現れ、森など周囲を黒く染めてしまうらしい。


これを解決するには魔法のボトルに人の痛みを閉じ込め癒す必要がある。

神秘的な力を手に入れた少女ヘーゼルは『紡ぎ手』となり、人の痛みを癒し、怪物を追い払い、森を救うこととなる。

 

果たして、少女は母を見つけ出し、この世界を救うことができるのか。

 

といった、神秘的な物語を体験できる本作は、探索、アクション、ストーリーと全てが丁寧に作られているアクションアドベンチャーゲーム。

ゲーム序盤では普通の日常からスタートし、ハリケーンに見舞われたシーンでこれからどんな世界が始まるかワクワクしていたところに、いきなり紡ぎ手という魔法使いのような存在になってしまった主人公ヘーゼルだったが、この急展開すぎる内容についていけないと思いつつも、ゲームを進めていくうちに実は神秘的で幻想的な世界の物語と知り、180度見方が変わった。

 

一見、主人公は魔法使いで特別な力を手に入れたファンタジー溢れるストーリーに見えつつも、実際に起こっている問題は現実世界。

 

しかもハリケーンが去った後の現実世界なのだが、ストーリーを進めていくうちに不思議な世界に迷い込んだかのような錯覚をさせてくれる。

 

いわゆる不思議の国のアリスのような感覚に近い世界観だった

 

現実世界で起こるにはあまりにも不自然な現象ばかり起こっているのに、何故か受けいられるんですよね。

 

ただハリケーンが去った後なのに、世界が荒廃したような雰囲気がありつつも、どこか幻想的な雰囲気も残っていたんですよ。

そんな本作は王道のアクションアドベンチャーでストーリーに沿ってゲームが進行するのだが、探索と戦闘アクションも丁寧に作られたいた。

 

探索パートでは、スキルアップに必要なアイテムが隠されており、主にこれを探す。

その他にはアイテムなど一切ないので、単純で分かりやすい。

戦闘アクションはそんなスキルを活かしつつ、怪物をやっつけていくわけだが、戦闘はある程度広いフィールドの中で戦い、敵を全滅させたら解放されるというもの。

この戦闘は半ば強制でストーリーに絡んでいるので、逃げるという選択肢はない。

 

ただ、言うほど難しくはなく、丁寧にプレイしていればまずゲームオーバーになることはない難易度でした。

 

終始暗いイメージが続く本作ですが、実際にプレイしていて感じたことは、2021年に発売されたKena: Bridge of Spiritsというゲームにストーリー構成だったり、戦闘システムだったりが少し似ている気がしました。

 

なので、Kena: Bridge of Spiritsを楽しくプレイできたユーザーでしたら本作も楽しめるかと思う。

 

また、本作の特徴のひとつとして、ムービーやキャラクターの動きがストップモーションアニメーションのような動きで表現されているところ。

 

あえてこの表現を使ったのは個人的には好き

 

滑らかな動きではなく、コマ送りのようなカクカクした動きが、それこそ昔話の絵本を読み進めているような感覚になるんですよね。

またグラフィックも特徴的でトゥーンレンダリングとクレイアニメを合わせたような見た目なんですよ。

 

これは今までプレイしたゲームの中で見たことがない技術なので、かなり新鮮な気持ちでプレイすることができました。

 

ストーリーも分かりやすく翻訳されていますし、とにかく不思議な世界へ迷い込みたいユーザーにおすすめの作品。

 

良かったところ

ストップモーションアニメーション

先ほどもご紹介しましたが、本作はムービーやキャラクターの動きが滑らかな動きではなく、カクカクしたコマ送りのような動きで、いわゆるストップモーションアニメーションのような動きなんですよ。

 

特に、ストーリーの中で出会う大きなナマズやワニなどがこの動きを最大限に活かしていると思う。

 

最近ではあまり馴染みがないクレイアニメーションを観ているような不思議な感覚なんですよね。

 

しかし、戦闘中や探索中は滑らかな動きでプレイすることができるので、この技術が一切邪魔になっておらず、むしろメリハリが利いていて個人的には好きでしたね。

 

探索しやすい道しるべ

本作は目的地へ迷わず進むことができる、道しるべとなる糸を出現させることができ、これにより探索も捗りました。

 

本来であれば、目的地へ進むための道しるべですが、逆の発想で道しるべとは逆方向へ進めば、探索することができ隠されたアイテムやアーカイブを手にすることができます。

 

僕はこうしたアドベンチャーゲームってまずは探索してから目的地へ進みたい派なのですが、探索しようとブラブラ歩いていると間違えてストーリーを進めてしまい、探索できる場所に二度と行けなくなるということが嫌いなんですよね。

 

ですが、本作はこの道しるべを使えば、先に探索できる場所を全て探索し、探索し終われば目的地へ進めるので、探索とストーリー両方を満足することができた。

 

回収できるアイテムはやっぱり全て回収してから次へ進みたいですからね。

 

操作性が軽く動きやすい

本作では探索パートとアクションパートがあり、いわゆるアクションアドベンチャーとなっているのですが、操作性がもっさりしておらず、とても滑らかで操作していて気持ちがよかった。

 

ムービーがストップアニメーションのような動きをしているので、モッサリとした動きなのかと思いきや全くそうではなく、むしろその逆でサクサク操作できるのはマジで面白い。

 

探索パートでは、魔法を使い壁を壊したり、岩を持ち上げたり、グラップルアクションで木から木へと飛び移ったりと、探索に必要なアクションが揃っているのですが、特にグラップルアクションが空を飛んでいるかのような気持ちよさがありましたね。

 

また、アクションパートでは主に戦闘のことを指しますが、本作は人の痛みを救っていく中で、痛みが怪物となって襲ってくるシーンがあります。

 

そんな怪物を退治し、先へ進むことが必要となってくるのですが、戦闘アクションもこれまた気持ちのいいものとなっており、敵からの攻撃をギリギリで避けることでジャスト回避ができたり、本作のストーリーの肝でもある『糸』を操り、敵を引き付けたり、拘束しながら戦うのですが、どれも操作性が軽くスピード感があり戦いやすかった。

 

変に難易度が高いとゲームオーバーばかりしてしまいストーリーに集中できないなんてこともありますが、そういったことは一切なく、戦闘パートもストーリーの一部として楽しめましたね。

 

気になったところ

似たような景色が続く

唯一気になったところと言えば景色ですかね。

毎回美しい景色の中、探索したり冒険するのですが、正直似たような景色ばかりが続く。

 

飽きるということはなかったが、もう少し景色が変わってくれれば、更に世界観に惹きこまれたかなーと思うんだよね。

 

ただ、この世界が現実世界ということもあり、ファンタジー溢れる景色ばかり出てきても、それはそれで違うとは思うので、本作の場合はこれで良かったのだろうけど、あと一つ何かが欲しかったところ。

 

まとめ:South of Midnight(サウス オブ ミッドナイト)

今回、難易度ノーマルでプレイし総プレイ時間は10時間程だったので、丁度良い長さとボリュームでした。

 

ゲームというよりも、ひとつと作品としてプレイすれば十分満足のいく内容だと思う。

 

グラフィックが日本人向けではないのは分かっているが、それでもおすすめしたい。

ただ、今のところXBOXとsteamでしかプレイできないので、環境が整っていない人にとってはちょっとハードが高いですが、PS5やswitch2で配信された時は是非プレイして欲しい。