ゆあのゲームブログ

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【レビュー】『Psychonauts 2(サイコノーツ2)』現実なのか幻想なのか。人の脳内に入り込むサイキックな世界観のスパイを描く3Dアクションアドベンチャー【評価・感想】

こんにちは! ゆあです。(@yua_gameblog)

 

今回は、人の脳内に入り込むサイキックな世界観のスパイを描く3Dアクションアドベンチャー『Psychonauts 2(サイコノーツ2)』のレビューをさせていただきます。

 

本作はPS2で発売された「Psychonauts」から約16年ぶりの続編となる作品で、サイキックな世界観とダークファンタジーが北米で人気を博したシリーズ。

 

前作をプレイしていなくても十分に楽しめる本作は、3Dプラットフォームゲームとしてもクオリティーが高くアクションゲームの完成度も高い。

 

一度プレイするとこの世界から抜け出せなくなる不思議な体験ができる。

 

そんなPsychonauts 2を最後までプレイしたプレイ後の感想とともに『良かったところ』『気になったところ』をご紹介させていただきます。

 

 サイキックなデザインや世界観が好きの方、ダークファンタジーなストーリーが好きな方、3Dプラットフォームゲームが好きな方におすすめのゲームです!ぜひ参考にして下さい。

ネタバレ内容が含まれますのでご注意してください。

 

このゲームを簡単に説明すると

10点満点中【9点】

 

  • 人の脳内へ侵入し超能力を駆使して冒険するサイキックアクションゲーム

  • 脳内と現実世界が分からなくなるほどプレイヤーを惑わす面白いギミック

  • 日本語字幕がないのでストーリーが分かりづらい

 

作品紹介

作品紹介
製品名 Psychonauts 2(サイコノーツ2)
ハード PlayStation4、Xbox
ジャンル 3Dアクションアドベンチャー
発売元 Xbox Game Studios
開発元 Double Fine Productions
発売日 2021年8月25日
総プレイ時間 21時間

 

プレイ後の感想

日本語翻訳がないというだけで、今までスルーしていた本作ですが、今回プレイして凄く後悔したとともに、海外で何故ここまで人気なのか改めて実感できた完成度の高い3Dプラットフォームでした

 

まずは本作の世界観ですが、若き強力なサイキッカー「ラズ」ことラズプーチン・アクアートは、長年の夢を叶えてサイキッカーの国際スパイ組織「サイコノーツ」のメンバーとなる。

 

ところが、組織のスーパー超能力スパイたちは災難つづき。

 

一度誘拐されたリーダーはまるで別人と化し、さらに最悪なことに本部には二重スパイが潜り込んでいる疑いまでかけられる。

 

一体どんな災難がつづき、だれが二重スパイなのか、オカシナ任務とミステリアスな陰謀が組み合わさった、摩訶不思議サイキックアドベンチャーが体験できる3Dプラットフォームのゲームとなっている。

 

そんな本作の魅力はやっぱりサイキック。

人の脳内へ侵入し深層心理や邪悪な心、そして歪んだ思想の中を冒険する様はまるで映画のような演出でわくわくとドキドキが体験できる。

 

まるでディズニー映画「インサイド・ヘッド」のよう

 

そんな脳内ですが、グロ表現されている中にも可愛らしさも混じっているポップな表現は冒険していて飽きさせない景色が広がっている。

現実世界とは違う脳内世界では摩訶不思議な体験ができなんでもあり。

床と天井が反転したり、急に廊下が伸びたりとトリックアートとも思える、ある意味ゲームではなく「作品」なんですよね。

 

脳内から現実世界へ戻った時、本当にここは現実世界なのか?まだ脳内世界にいるんじゃないか?と錯覚さえも起こる。

 

これが本作の魅力のひとつでもあるんですよ

 

一体ここはどっちなんだろう?誰が誰で自分は一体誰?とちょっと考えさせられるシーンもある。

今までいろいろな3Dプラットフォームゲームをプレイしてきたが、こんな体験は初めてだ。

 

ただ、ひとつ残念なことがあり、本作は日本語翻訳がされておらず、すべて英語表記なんですよね。

なので、ストーリーは正直ちょっと分かりづらい部分もありました。

しかし、翻訳ツールなどを使えばクリアできないことはない簡単な英文となっているので、英語に抵抗がない人なら十分に楽しめる。

 

そんな世界観をさらに楽しくさせてくれるのが、超能力を駆使したアクション。

 

本作には多彩な超能力が用意されており、他人の脳内へ侵入し自分を俯瞰して見ることができたり、辺り一帯を燃やしたし、物体を持ち上げたりと様々なアクションを使いこなすことができる。

これらを最大4つまでセットして、難解なギミックを攻略したり、収集アイテムを集めたり、ボスを倒したり、とにかくこれが面白い。

 

様々な超能力を組み合わせながらも、ひとつひとつの超能力を最大限に引き出してくれるギミックはまるでアスレチック。

 

多少頭を使い謎解きのように考えながらも、直感的に遊べるんですよね。

 

そんな超能力はレベルによって強化もでき、成長システムとしては面白い。

ただレベルを上げるだけではなく、ステッカーのようなアイテムを装備することによって、さらに超能力を強化できるんですよ。

ステッカーを装備できる数には限りがあるので、得意な超能力を底上げするもよし、ギミックをより簡単にクリアできるように調整してもよし、と人によって個性が出せるようにもなっている。

 

また、キャラクターはこの見た目で癖があるので、それぞれ個性があって面白い。

 

ゲームというよりも映画を観ているかのような没入感があるので、是非プレイしてほしい作品です。

 

良かったところ

サイケデリックな世界観

本作はタイトルの通りサイケデリックな世界観を冒険するのですが、特に人の脳内に入り込んで冒険する様はプレイしていて面白い。

 

今いる場所は現実世界なのか、それとも誰かの脳内なのか時たま分からなくなる事があり、この混乱する感じがまさにサイコノーツの世界に没入している感覚になれる。

 

また、脳内だけではなく、口の中や深層心理の中といった人のあらゆる部分に侵入することができる。

 

ちょっとグロテクスな表現も交じっているが、それと同時にポップな表現で中和されているのがこれまたいい。

 

人の脳内を直接冒険するゲームは今までに体験したことがないので、終始楽しかった。

 

完成された3Dプラットフォーム

前作サイコノーツから約16年ぶりに発売された本作は、16年もの歳月が掛かっただけある完成された3Dプラットフォームでした。

 

世界観、キャラクター、マップ構成、謎解き、ミッション、アイテム収集と全てが綺麗に繋がっており、迷うことなく直感的にプレイすることができた。

 

特にメインミッションとサブミッションの作りが上手かった。

 

一見全く関係ないミッションなのですが、メインミッションを攻略中についつい寄り道したくなるようなマップ構成になっており、寄り道した先にサブミッションが待っていて、これまたついつい攻略したくなるような作りになっているんですよ。

 

一見、寄り道しているのでメインミッションから遠ざかっているように見えつつも、サブミッションに導かれた先が上手いことメインミッションで訪れたい場所と繋がっているので、サクサク進むんですよね。

 

サブミッションをクリアすると特別な報酬があるわけではないが、この世界に没入していると気がついたらプレイしてるんですよ。

 

見返りがなくてもプレイしたくなる面白さなんですよね

 

また、攻略のヒントの誘導も上手い。

メニュー画面を開けば何処へ行けばいいかイラスト入りで指示されているので、迷うこともないですしね。

 

マイナス要素がほとんどない完成された3Dプラットフォームだと実感した。

 

探索しやすいアシスト

本作はメインミッションとサブミッション異なるミッションがあり、メインミッションを攻略するとストーリーが進み、サブミッションを攻略すると目立つアイテムはもらえないけど、サイドストーリーを楽しむことができる。

 

それぞれ、目的の物を回収したり目的地へ行ったりと3Dマップを縦横無尽に探索することとなるが、全てヒントを読むことで分かりやすくアシストされている。

 

特にヒントは英文ではあるが、しっかり何を集めてこいと書いてあるし、イラストでも教えてくれるので、英語が苦手な人でも分かりやすいと思う。

 

また、ゲーム序盤では本作のシステムなどに不慣れな部分もあり、分かりづらさが目立ちますが、ゲームのシステムや全体像が見えてくる中盤になってくると、目的地へ進みながら次の展開が分かるようにムービーなどで見せてくれるんですよね。

 

3Dマップを自由に探索しつつも、目的地までの導線がしっかりアシストされていてプレイしていて気持ちよかった。

 

レベルアップとスキルアップ

本作には主人公ラズのレベルをアップさせることができる。

 

レベルアップには各ステージに散らばっているネオンカラーのサインを一定数取ることや、生きているカバンにタグを付けてあげるとレベルアップしたりと、様々なアイテムでレベルアップさせることができる。

 

そして、紫クリスタルがステージのあちこちに散らばっており、これを通貨の代わりにしてショップでワッペンを購入し装備することで、ラズが覚えている超能力の力をさらに引き出すことが出来る。

 

ワッペンはラズのレベルによって装備できるものと出来ないものがあるので、まずはラズのレベルを上げる必要があるのですが、ステージをくまなく探索していれば自ずとレベルが上がっているので、面倒なレベル上げはしなくていいんですよね。

 

ただし探索を怠るとレベルが低いままで、強力なワッペンが装備できないことになる。

 

ワッペンは最大3つまで装備することができるので、1つの超能力を最大限に強化してもいいし、バランスよくワッペンを装備してバランス型のラズを作ってもいいので無限に遊べることができる面白さがありました。

 

気になったところ

やっぱり翻訳が欲しい

本作はPS4とXBOX、そしてsteamで発売されたのだが、残念ながらどのプラットフォームでも日本語翻訳がされていないんですよ。

 

サイコノーツは単純な3Dプラットフォームではなく、どちらかと言えばアドベンチャー色が強い作品で、正直ストーリーあきりなところがある。

 

しかし、日本語翻訳がされていないので、どうしてもプレイヤーはついていけず置いていかれるんですよね。

 

ちょっとした謎解きやアイテム強化など、楽しい要素が盛り沢山にも関わらず全て英語の為、非常に分かりづらい。

 

次進むべき場所はしっかりとメニュー画面に表示されているものの、こちらも英語なので行き先が分からなくなってしまったりするこも少々ではあるが実際にありました。

 

なので、僕はGoogle翻訳アプリを使い逐一翻訳しながらプレイしていたのですが、こうすると没入感が全くなく、非常に評価が高い本作もただの作業ゲーとなってしまうのが、凄く勿体なかった。

 

ただ、steamでプレイする場合、公式の対応ではなくファンの方が日本語翻訳にできるパッチを開発してくださったおかげで、それをインストールすれば直訳ではあるが、日本語表示にできるみたいですね。

 

僕のようにアプリを使ってプレイするなら、steamでプレイすることをおすすめする。

 

まとめ:Psychonauts 2(サイコノーツ2)

日本語翻訳がないというだけで、今までスルーしていた本作ですが、今回プレイしてマジで後悔するぐらい最高に面白かった。

 

ストーリーは英語のみで進むのでストーリーの展開や盛り上がり、そしてオチの部分が確かに分かりづらさはあったものの、それ以外は3Dプラットフォームというジャンルに恥じないクオリティーでこの手のジャンルが好きな人なら間違いなく満足できる内容でした。