ゆあのゲームブログ

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【レビュー】『Kaku Ancient Seal(カク エンシェントシール)』古代の遺跡を冒険し4原則の精霊の力を借りて、邪悪な力に向かう疑似オープンワールドアクションアドベンチャーゲーム【評価・感想】

こんにちは!ゆあです。(@yua_gameblog)

 

今回は、邪悪な力に向かう疑似オープンワールドアクションアドベンチャーゲーム『Kaku Ancient Seal(カク エンシェントシール)』のレビューをさせていただきます。

 

本作はインディーゲームながらも探索、戦闘、謎解き、そして疑似オープンワールドと全てが丁寧に作られており、気になるところも多々ありましたが、AAAタイトルに引けをとらない程、完成度が高い3Dアクションアドベンチャーゲームでした。

 

過去にレビューさせていただいた、『Kena: Bridge of Spirits』の世界観に似ており、精霊の力を借りて邪悪な力に立ち向かうストーリーとなっており、若干没入感は薄かったものの、ストーリーもしっかり作りこまれていて、やりごたえがありました。

 

そんなKaku Ancient Sealを最後までプレイしたプレイ後の感想とともに『良かったところ』『気になったところ』をご紹介させていただきます。

 

3Dアクションアドベンチャーが好きの方、オープンワードが好きな方、探索や冒険が好きな方におすすめのゲームです!ぜひ参考にして下さい。

ネタバレ内容が含まれますのでご注意してください。

 

このゲームを簡単に説明すると

10点満点中【8点】

 

  • 広大なフィールドを大冒険できる3Dアクションアドベンチャー

  • 戦闘、探索、謎解き、収集とやることが多く、どのエリアも飽きずに楽しめる

  • 総プレイ時間30時間とかなりのボリューム

 

作品紹介

作品紹介
製品名 Kaku Ancient Seal
ハード PlayStation5、Xbox
ジャンル 3Dアクションアドベンチャー
発売元 BINGOBELL
開発元 BINGOBELL
発売日 2025年10月17日
総プレイ時間 30時間
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レビュー動画

 

プレイ後の感想

探索、戦闘、収集、謎解きどれも面白くインディーゲームならではの個性が活かされており、かつ丁寧に作られた疑似オープンワールドの広大なフィールドを自由に動き回れるゲームデザインはAAAタイトルに引けをとらない程、クオリティーが高いゲームでした

 

まずは本作の世界観ですが、主人公カクはこの大地で平和に暮らしていたところ、突如現れた邪悪な力に世界が飲み込まれようとする。

 

プレイヤーは、大地の調和を取り戻す使命を負った少年カクとなり、相棒のピギーと一緒に古代の遺跡を巡り4原則の精霊の力を借りようと広大な大陸を冒険することとなる。

 

果たして、精霊から力を借り邪悪な力を退治することができるのか?といった、王道のストーリーとなっており、世界観の入りはよかった。

 

本作はオープンワールドと謳っているが、実際にプレイして分かったことは、けしてオープンワールドではなく、オープンワールドに近い広大なエリアが広がっていました。

まず、探索についてですが、主に森、砂漠、火山、雪山と4つのエリアに分けされており、各エリア内ではストーリーミッションとサブミッションがあったりと探索、冒険することができ、最終的に古代遺跡を探索しボスを倒せばクリアとなる。

これらの4つのエリアのボスを全て倒し、精霊の力を手に入れることができれば、最後のステージに進むことができるようになるのですが、このゲームデザインが昔ながらの3Dアクションアドベンチャーに凄く似ている。

 

ちなみに、各エリアには達成度が設定されており、探索も合わせて一つのエリア大体6時間程度プレイして80%前後の達成度でしたので、100%にするには7時間ほど楽しめるようになっています。

 

なので、4つのエリアを全て100%にしようとすれば、28時間も遊べるボリュームとなるので、かなり作りこまれていることが分かりますよね。

 

そして、グラフィックは綺麗であるものの、ゲームデザインが全体的にどことなく懐かしさを感じる。

けしてマイナスな意味での懐かしさではなく、個人的にはPS2時代の3Dアクションアドベンチャーを彷彿とさせました。

 

また、探索するにあたって、目的地へ誘導してくれるナビがあったり、ファストトラベルが解放できるクリスタルタワーや、ゼルダの伝説のような祠チャレンジのようなギミックエリアなど、色々な遊びが用意されており、凄く丁寧に作られていました。

ギミックエリアは本作の中でも唯一難しいとされるエリアとなっており、チャレンジするには各マップの至るところにレリックキーと言うアイテムが隠されているのでこれらを集める必要があります。

ギミックエリアをクリアすればカクの体力とスタミナの最大値をアップさせることができたり、ギミックエリアが存在する場所は、異次元の世界となっており、ここの世界では他にもアイテムの最大数や威力をアップさせたり、カクの攻撃力や防御力といったステータスも強化することができる。

 

また、スキルツリーも解放できる場所なので、本作においては重要な場所と言える。

それらを強化するには、鉱石などの素材が必要となり、広大なエリアを探索する意味がここにあるんですよね。

 

疑似オープンワールドといっても、けして狭いマップではなく、それなりに探索するにはボリュームが多く、マップの隠された場所や奥まったところには、隠された宝箱などもあるので、探索するには十分すぎるほど面白味もあるんですよ。

宝箱からは強化された装備品やアクセサリーなど、戦闘に役立つアイテムが手に入るので、探索意欲も湧きますよね。

 

本作はレベルという概念がないので、いかに強化された装備品やアクセサリーが大事かが、ゲーム後半になってくると思い知らされます。

 

そんな大冒険が楽しい本作ですが、アクションにも注目して欲しい。

主人公カクのアクションはかなり豊富で、物理攻撃やダブルジャンプ、パチンコでの遠距離攻撃やパリィといった基本のアクションは抑えつつも、相棒ピギーとの協力技や、スキルツリーによる必殺技の開放など、意外と豊富なんですよ。

 

必殺技に関しては弱攻撃と強攻撃の組み合わせが基本となっており、弱攻撃では敵の体力を削り、強攻撃ではスタミナを削ることができる。

 

また、パリィの場合はそのどちらとも削ることができ、少しソウルライクのような要素も取り入れていました。

 

特にボス戦の場合は、パリィゲーかと思うぐらい敵の攻撃パターンを覚える必要があり、結構楽しめたんですよ。

また、精霊の力を借りて力を開放することにより、カクが覚醒し超強力な斬撃や連続攻撃をすることができるので、ここぞ!というところで解放すれば、大体の敵は倒せるようになっていましたね。

 

このように戦闘アクションも丁寧に作られていたので楽しいという気持ちで遊べました

 

ただ、気になるところもあり、それはバグの多さ。

ゲーム序盤でいきなり出会ったのは、無限に落下死するバグやギミックがフリーズするバグなど、致命的なバグの他にも岩と岩の間に挟まってしまうスタックや敵に囲まれて身動きが取れなくなるなど、ゲーム全体的を見ると丁寧に作られているので、このようなバグに出会った時は少し残念な気持ちになってしまいました。

 

こういったバグはあるものの、凄く楽しめたのでこの手のジャンルが好きな方には強くおすすめします。

 

良かったところ

ナビやUIが丁寧に作られている

オープンワールドに近い広大なフィールドなのにも関わらず、迷わず探索とストーリーが楽しめたのは丁寧に作られたナビやUIがここまで気持ちよくさせてくれたのだろうと思いました。

 

まずナビに関してはマップを開けばストーリーミッションもサブミッションもアイコンで表示され、さらにはその近くにファストトラベルができるクリスタルの塔があるので、瞬時にアクセスしやすかった。

 

また、クリスタルの塔を解放すれば、近くに隠されているレリックキーの場所に誘導してくれるような光の道もできるので、これまた迷わずに探し当てることができるんですよね。

 

探索においてはマップの隅から探索することによって、効率よく探索できますし、隅の方へ行けば何かしら強力なボスがいたり、倒せば装備品が手に入ったりと、くまなく探索する意味もあって面白かった。

 

クリスタルの塔も思いのほか多いので、歩いて移動が面倒くさいという感覚もなかった。

 

UIに関しても見やすく、すぐに使いたいアイテムに直感的にアクセスできますし、装備品も無駄な情報がなく、シンプルな説明文だけ。

 

小さい文字がごちゃごちゃしていないので、とても分かりやすい。

 

プレイ後の感想でもご紹介したように、ひと昔前のゲームデザインをしているが、個人的には逆にこれぐらいが遊びやすいと感じましたね。

 

難解な古代遺跡

古代遺跡には種類があり、ボスが眠る神殿とレリックキーで扉を開け、チャレンジができる遺跡の2種類あり、どちらも謎解きとギミックが難しくやりごたえがあった。

 

言うならば、ゼルダの伝説の祠のようなもので、チャレンジ遺跡には1~3のレベルがあり、1で基本を習い3で一気に難しくなるというもの。

 

これを攻略すればカクの体力とスタミナの最大値をアップさせることができるので、積極的に挑戦し全て解放させることができましたが、各遺跡の個性が活かされており、やりごたえがあった。

 

今回難易度ノーマルでクリアしたのですが、正直全ての遺跡を解放しなくてもカクが元々強いので、十分なステータスを持っていましたが、謎解きやギミックが面白すぎて全てクリアしてしまうほど。

 

ゼルダの祠が好きな人は楽しめると思います。

 

冒険心をくすぐられるようなマップ

本作は大きく分けて4つのエリアがあり、各エリアの中には3つほどまたエリアがある。

 

故にロードは挟みつつもオープンワールドのような広さを表現しているのですが、これがとにかく楽しかった。

 

ただ広いエリアが広がっているだけではなく、凄く密に構成されたマップは各エリアの個性をフルに活かしていました。

 

例えば水エリアでは、水の上を歩けるスキルを使い滝周りや崖下を探索したり、離れ小島へ行き、宝箱を回収したり、風エリアではストーリーを進めていくと強風で前へ進めなかった通路が解放されていったりと、頭を使いながら探索することもできました。

 

また、各エリアには狂暴化したモンスターが隠れていて、そいつを倒すことにより特殊な素材が手に入り、後々装備として活用できたり、エリアには達成度が設けられているので、ついつい100%目指して宝箱を探し回ったりと、知らず知らずにハマっていくんですよ。

 

また、ステータスアップに必要なクリスタルというアイテムを探し回ったりと、目的がひとつではなく、複数あるのでグルグル隅から隅まで探索していました。

 

モンスターの数も適度にいますし、新しいスキルを覚えたら試し斬りして回ったりと、とにかく自由度が高い。

 

まずはメインストーリーを遊ぶ前に、全て探索して満足してからストーリーを楽しんでいたぐらい、自由に動き回れるこの世界を楽しんでほしいですね。

 

気になったところ

翻訳が直訳過ぎて没入感がない

世界観やストーリーなど、ゲームデザインは個人的に大好きでアクションの豊富さやグラフィックもよく、ゲームとしてバランスは凄くよかったものの、肝心の日本語翻訳が残念なことに直訳が多く、没入感が削がれた。

 

例えば同じキャラクターなのに、一人称が「僕」となったり「私」となったり、状況に応じてなのか、変化するし、敬語やため口などもバラバラに表示されるんですよ。

 

翻訳がないよりかはマシというレベルでしたね。

 

また、キャラクターのボイスは英語などの言語ではなく、ゲームオリジナルの言語で喋っているんだけど、キャラクターが声を発していない時でも字幕が進んでいくので、どうもストーリーが頭に入ってこなかった。

 

とくに一部ですが、ムービー中音声と映像が合っていない箇所もありましたね。

 

直訳された翻訳も気になったが、せめてキャラクターボイスと字幕は同時に表示してほしかったですね。

 

まとめ:Kaku - Ancient Seal(カク エンシェントシール)

初めは10時間程度で終わるゲームかと思いきや、まさか30時間も遊んでいたなんてビックリするほどボリュームが多く、凄く満足できた作品でした。

 

今回難易度ノーマルで最後までプレイさせていただきましたが、アクションゲームに慣れている人はハードでプレイするといいと思う。

 

ゲーム終盤はカクが強化されすぎて敵が弱く感じてしまったんですよね。

それ程までに探索と強化もしっかり楽しませていただきました。

 

気になる方は是非プレイすることをおすすすめします。