ゆあのゲームブログ

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【レビュー】『After Us(アフターアス)』命の尊さを教えてくれる。欲望と犠牲と希望がテーマの幻想的なアドベンチャーゲーム【評価・感想】

こんにちは! ゆあです。(@yua_gameblog)

 

今回は、命の尊さを教えてくれる『After Us(アフターアス)』のレビューをさせていただきます。

 

本作は約2年前に発売されたアドベンチャーゲームで、トレーラーを観る限り荒廃した世界を冒険しているのが分かりますよね。

 

単純な3Dアクションゲームのように冒険しているのではなく、命の尊さをゲームを通して教えてくれると知り、さらに興味が湧き今回プレイさせていただきました。

 

そんなAfter Us(アフターアス)を最後までプレイしたプレイ後の感想とともに『良かったところ』『気になったところ』をご紹介させていただきます。

 

アドベンチャーゲームが好きの方、インディーゲームが好きな方、幻想的な世界観が好きな方におすすめのゲームです!ぜひ参考にして下さい。

ネタバレ内容が含まれますのでご注意してください。

 

このゲームを簡単に説明すると

10点満点中【6点】

 

  • 命の尊さを知ることの出来るアドベンチャーゲーム

  • テクニカルなアクションは必要とされないが、アクション要素もある

  • ゲーム全体に抑揚がなく単調に思えてしまう部分もある

 

作品紹介

作品紹介
製品名 After Us(アフターアス)
ハード PlayStation5、Xbox
ジャンル アドベンチャー
発売元 Private Division
開発元 Piccolo
発売日 2023年5月24日
総プレイ時間 9時間

 

プレイ後の感想

一見3Dアクションゲームかと思いきや、本作は命の尊さを教えてくれるアドベンチャーゲームとなっていて、この世界観に没入しながら楽しくプレイすることができました

 

まずは本作の世界観ですが、主人公は命の精霊「ガイア」となり、絶滅してしまった動物たちの魂を救う冒険へと出かけることとなる。

 

動物たちの魂は精霊となり、各ワールドに隠れているのでそれを解放してあげたり、石像のようなものになっている人間から思い出を解放してあげたりすることが目的となっていて、全ての魂や思い出を解放し世界に再び命を与えることが最終的な目的となっているアドベンチャーゲームでした。

 

本作はオープンワールドのような広大なフィールドを冒険するのではなく、ワールド選択式となっており、各ワールドにはそれぞれチャプターが用意されており、チャプター毎にクリアしていく、どちらかといえば箱庭タイプのアドベンチャーゲームでした。

各ワールドには決められた数の助けるべく精霊がいて、これらを助けながら荒廃した世界を探索冒険するんですよね。

 

ただクリアするだけなら内容が薄いゲームと感じてしまいますが、主人公はいつでも歌を歌うことができ、歌を歌うことで黄色と青色の妖精のようなものに導かれます。

 

これはストーリーをクリアするのに欠かせないものではなく、収集アイテムを回収する際に役に立つもので、黄色い妖精の導きに沿って進むと、思い出を抱えたまま動かなくなった人間を解放することができ、解放すれば思い出の1ページを回収することができる。

 

この思い出の1ページを見て、この人間が歩んできた命を知ることができます。

また、青い妖精の導きに沿って進むと、絶滅してしまった動物の魂を見つけることができ、特殊なアクションを使い魂を回収することができます。

 

魂を回収することにより、星座となって表示されワールド選択画面ではその魂を見ることができるようになる。

これも直接ストーリーとは関係ないが、解放することにより何か救われた気持ちになるんですよね。

 

ちょっとスピリチュアル的な考え方に似ているかもしれませんね

 

ただ、ひとつ問題があり、ワールド内はチャプターで区切られているので、どのチャプターにどれだけの動物の魂が眠っているがいるか分からないので、取り逃がすとめちゃくちゃ面倒くさい。

 

なので、万が一取り逃してしまった場合チャプター1からやり直す必要があるんだよね。

 

また、精霊の魂を解放するにあたって、アドベンチャーゲームらしくストーリーに沿って新しいアクションを覚えていくことができ、自ずと新しいアクションを使う場面が多く、飽きさせない工夫はされていました。

 

本作は一見そういった魂の解放がメインとなるゲームですが、敵との戦闘やギミック、そして謎解きもしっかりとあります。

敵は主に闇に包まれてしまった人間の形をした何かが襲ってきます。

この何かに対して、一直線上に飛ぶ精霊を当てることで浄化でき倒すことができる。

 

敵によっては正面からダメージを与えることができないものもいるので、ほんのちょっとですが戦略的な戦い方もできる。

 

また、ギミックや謎解きに関しては全く難しいものではなく、とりあえず障害物として置いておこうといった簡単なものになっていました。

 

だからと言って面白くないというわけではなく、直感的に進むことができるので面白かったですね。

 

後半のステージでは、それなりにマップが入り組んでいたり、やりごたえがあるので探索好きなユーザーにもおすすめできる。

しかし、行先を表示するナビやマップといったものはないので、手探りでゴールを見つけ出さなければなりません。

 

これを面倒と思うか楽しめるかは、この世界観に没入できるかどうかに掛かっていると思うんですよね。

 

どちらかといえば思い出や動物の魂を見つけるほうがやりごたえありましたね

 

また、本作は意外にもボリュームがあり、全35以上のステージもあるんですよ。

ひとつひとつのステージやチャプターの作りこみは多少雑なところもあるけど、丁寧に作られていると感じました。

 

ただ、どのチャプターもホラーゲーム「リトルナイトメア」を薄くしたような雰囲気で暗いため、こういった雰囲気が苦手な人はちょっと怖いかもしれないですね。

 

ですが、全ての魂を解放した先に待っている命の力や尊さを目の当たりにできる本作はアドベンチャーゲームが好きなユーザーにとてもおすすめです。

 

良かったところ

世界に散らばっている精霊や魂達

精霊は主に犬や猫といった馴染みある動物たちのことで、とある邪悪な存在により、全ての命が奪われてしまうところから物語が始まります。

 

そんな精霊達の亡骸を見つけ、魂を解放していくことを目的としている本作は主に探索メインのゲームとなっており、この不思議な世界観に没入することができます。

 

また、精霊の他にも小さな動物の魂が世界のあちこちに散らばっており、それらを収集アイテムとして回収しながらストーリーを楽しむようになっており、魂集めが楽しいといいますか、探索好きにはたまらない複雑なマップになっているんですよ。

 

魂を解放したからといって、何かあるわけではないがクリア率に影響するので、ついつい100%クリアを目指したくなってしまう方には楽しい要素だと言える。

 

魂の場所を知るには主人公のガイアが歌を歌うことで魂の場所まで精霊が導いてくれるので、多少頭を使い迷いながら楽しめるようになっていました。

 

丁寧な作りと密なボリューム

全体のゲームクリア時間は9時間程度で一見ボリュームが少ないように見えるが、ひとつひとつのステージの構成や作りこみが密になっていて、思いっきりアクションゲームではないにしろ、かなり満足のいくボリュームだった。

 

丁寧な作りこみに関しては、マップや行先ナビがなくとも迷わず自ずと正規ルートが分かりつつも、しっかり分岐点もあり、探索要素も活かされていた点がよかったですね。

 

思い出や魂の回収には結構手こずらされた場面もあり、やりごたえもあった。

 

あくまでアドベンチャーゲームとして探索が多めのゲームですが、アクション要素が全くないわけではなく、よく見る3Dプラットフォームゲームのような作りこみのアクションが楽しめるようにもなっています。

 

ただ、スーパーマリオのようなスピーディーかつ派手なアクションはないので、あくまで探索をするついでに少しアクション要素が加わっている感覚で楽しめます。

 

気になったところ

ゲームとして抑揚がない

確かに面白いアドベンチャーゲームで、僕は没入感をもってプレイすることができましたが、ひとつ言えるのがゲームとして抑揚がなかった。

 

つまり盛り上がりに欠けるということです。

 

ストーリーの裏切りもなければ、真相のようなものはなく、スタートからゴールまで淡々と探索を繰り返すだけの内容。

 

普段からアドベンチャーゲームや探索ゲームが好きなユーザーにはごく当たり前の光景だと思うのですが、冒頭でもご紹介したように、パっと見アクションゲームにも見えるので、アクションゲームと勘違いしてしまった方は、淡々とプレイするアドベンチャー要素に飽きるかもしれないですね。

 

まとめ:After Us(アフターアス)

前半パっとしなかった本作ですが、ゲームを進めていくうちに「これ面白ぞ」と印象が変わったゲーム。

インディーゲームながらに考えられたマップは丁寧な作りをしていて面白かった。

 

普段AAAタイトルを中心にプレイしているユーザーに、ちょっとは息抜きにどうですか?とおすすめしたくなるような、落ち着いたゲームでした。